すみれブログ
リースの支払いが終了
2019年06月28日

今月の銀行口座の入出金を確認すると、ちょっと違和感があった。

 

いつもなら毎月始めに必ず「シヤ-プフアイナンス」名義で引き落とされている額が引き落とされていないのだ。

 

これはなにかというと、そう、5年前に経営破綻していまでは存在すらしていないあのコスモテック特許情報システムのメンテナンス費用のリース料だ(→ここ)。

 

この最後のリース料の引き落としが先月で終了していたのだ。

 

もちろんリース会社からは何の連絡も無い。1回でも支払いが遅れると鬼の形相で催促してくるくせに(想像だが)支払い完了は実にひっそりとしたものだ。

 

思えば5年前に同社の経営者が突然雲隠れしてから我々の業界は大騒ぎになった。同社のサービスをリース契約した数百もの特許事務所がそのサービスもキャッシュバックも受けられずに多額のリース料だけが残されてしまったからだ。なかには1千万円近くのリース料を残されて途方に暮れている先生もいたようだ。

 

同社のビジネスモデルは今考えても異質だった。高額のキャッシュバックを餌に特許事務所に次々とリース契約を結ばせるような自転車操業的なやりかたで、これではいつか必ず破綻する。

 

冷静に考えればおかしなことだが、頭のいいはずの多くの弁理士先生がそれに疑問抱くことなく、あるいは少しは抱いたが強引なセールスに負けて業者のいうがままに契約を結んでいたようだ。

 

ネットでは「弁理士は勉強はできるが世間知らずのアホ」といった悪口も聞こえてきたが、実際に大勢の弁理士が被害に遭ったわけだから甘受せざるを得ない。

 

かくゆう私もその1人だ。

 

経営破綻した時点でのリース残額は約90万円。零細特許事務所にとっては高額だが、引き続き5年に亘るリースで月々の分割にすれば払えない額ではない。

 

リース会社を相手取った訴訟という選択もあった。高額なリース料だけを残された先生方のなかにはリース料の支払いをストップして集団訴訟を提起した先生もいたようだ。

 

私もこの訴訟に参加するかどうか迷ったが参加していない。当時は裁判しても勝てる気がしなかったし、リース料に加えて訴訟費用までも取られては恥の上塗りになるようが気がしたからだ。しかし、いま思えば結果はどうであれ人生の思い出の一つとして参加しても良かったかなという気持ちも少しはある。

 

その後、この裁判がどうなったか分からないが、情報がでてきていないということはまだ係属中なのだろうか。

 

まぁ、あの日からもう5年も経ったのだなという気持ちと、なんとか無事に支払いが完了したなという安堵の気持ちが入り交じって少しだけ気が楽になった瞬間でした。

 

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