また来ました。
$2,738(約30万円)支払えというメールです。
先月PCT出願が国際公開されたばかりの弊社クライアント宛に、国際特許の登録費用として$2,738支払えという、国際出願をターゲットにした振り込め詐欺です。
まぁ詐欺というほど手の込んだものではないのですが、国際出願に慣れない出願人の場合はびっくりするでしょうね。WIPOでも注意喚起しています。
でもこの手の詐欺は最近始まったものでなくもう10年近く前から横行しています。ということは少なからず払ってしまう人がいるということでしょうか。
これに騙されて払う人は殆どいないと思いますが、詐欺団にしてみれば1000件に1件でも引っかかれば御の字ということでしょう。
マーケティングをちょっと勉強した人なら知っていることですが、チラシやDM、電話セールスなどの売り込みは基本的にはすべて拒絶されてしまうものです。しかし、それでも1000件あたり2~3件程度は必ず何らかの反応があります。
そして反応があったその2~3件のうち1件でも契約にこぎ着ければビジネスとして成立するわけで、これがしつこい電話セールスや振り込め詐欺が一向に無くならない理由なのです。
ちなみに詐欺ではないのですが実用新案や特許が公開されるとそれをみた業者から出願人宛に売り込み代行のセールスがくることがあります。手数料を払えばあなたの特許(実用新案)を他社に売り込んであげますよ、というものです。特に個人出願に多い。
それはそれとして別に違法なことではないので関与しないのですが、なかには代理人とその業者が結託しているような印象をもつ依頼人がいますので、公報をお送りするときにはそのようなことがある旨一言付け加えるようにしています。