事務所でひっそりと仕事をしていると、こちらの都合などお構いなしに様々な営業の電話がかかってきます。
・マンションに投資しませんか
・貴方のHPを弊所のサイトに載せませんか
・本を出版しませんか
・優秀な税理士を紹介します。
・格安で翻訳します。
海外代理人からの売り込みもあります。もちろん、忙しいときにはすぐに切ってしまいますが、興味がある内容の場合には、取り敢えず話だけは聞くようにしています。
先日、ある業者から営業代行の電話がかかってきました。
貴所を弊社独自のルートで全国各地の企業に紹介し、実際に受注があった場合には、弁理士手数料の1割を費用として戴くというもの。
いわゆる完全報酬型の営業代行というものです。
もし、これが本当ならば、悪い話ではありません。
しかし、よく話を聞いてみると、案の定、初期費用として40万円が必要とのこと。
「最初に40万円支払って全然仕事がこなかったら大赤字ですね」
「そうですね、ですからその場合には、最初に支払った40万円を全額返金いたします」
「本当に返してくれるの?、そんなことしたらお宅が大赤字じゃない、いろいろ難癖つけて実際には返金してくれないんじゃないの」
「そんなことはありません。詳しいことは担当のものからご説明します。」
その後、電話をかけてきた新人とおぼしき営業マンからその上司と思われる人物に電話が代わりました。新人の営業マンにやたらめったら電話かけさせ、食いついてきた客を上司の華麗なセールストークで落とすと云ったところでしょうか。
話が長くなりそうなのでこの件はすぐに電話を切ってしまいましたが、私の乏しいビジネス経験から云うと、他人が描いた絵にそのまま乗ってもあまりおいしい目にはあえません。その絵を描いた他人はまずは自分の利益を優先するからです。
一昔と違い、現在では様々なサービス産業が充実していますので、お金さえ払えば殆どのサービスを受けることができます。宅配やネット通販、受験、結婚、就職。営業も然りです。
しかし、何事も、いつの時代になっても、本人自身が一生懸命勉強し、知恵を絞り、汗を流さなくては大きな果実は得られないと思います。